お金に関する書籍をいくつも読んでいくことで、共通点、本質的な部分も見えてくると思います。
今回紹介する「バビロンの大富豪の教え」、私は中田敦彦さんのYoutube大学で紹介されているのを見て知りました。
この本を読んで何を知りたかったというと、100年近く前の書籍なのに今なお読み続けられている理由、お金に関する本質的なことを学べると期待して読みました。
そう、この本のベースとなっているThe Richest Man in Babylonは1926年にアメリカで出版された書籍なのです!
当時は世界大恐慌が起きた時期で、その際にお金との付き合い方、堅実に資産を蓄える方法という事が重要とされていたと想像します。
不確実性の高い世の中に向けたメッセージとして現代でも通用する部分があるのではと考えていました。
それではこの本のポイントを取り上げていきます。
この本を勧めたい人
- 100年間すたれることのない、お金に関する本質的な部分を学びたい人
- お金に振り回されない生活を送りたい人
- マンガで楽しくお金の勉強をしたい人
この本のポイントは次の通りです
- 著者: ジョージ・S・グレイソン。アメリカの元陸軍兵士。1926年に節約と経済的成功をテーマにした寓話の短編シリーズを発行し、それをまとめたのが本書「バビロンの大富豪」です。
- 内容:古代バビロニアを舞台にお金を貯め、守り、増やす原理原則を様々な寓話を使いながら例示してくれます。
- 学べること:黄金に愛される七つ道具、五つの黄金法則という形で、現代でも通用するお金の本質的な性質を学ぶことができます。
黄金に愛される七つ道具
ポイントでも書いている「黄金に愛される七つ道具」は次の通りです。
- 収入の十分の一を貯める
- 欲望に優先順位をつけよ
- 貯えた金を働かせよ
- 危険や天敵から金を堅守せよ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそ最大の資本にせ本書より引用
この中で一番インパクトがあるのは最初の「収入の十分の一を貯めよ」だと思います。
どれだけお金があっても、すべての人がお金に不足を感じていて、人間の欲望は際限なくあふれ出るものであると本書の話の中で述べられています。そのため、収入の十分の一を貯蓄にまわし、残りの十分の九でかなえられない欲望はあきらめるべきと勧めています。
2番目の道具にもつながりますが、本当に必要なものは何かを考え、欲望の優先順位をつければ生活水準は大きく変えることなく貯蓄をしていくことができるという考えです。
五つの黄金法則
続いて先の7つの道具を昇華させた真理として次の5つの法則が示されています。
- 家族と自分の将来のために収入の十分の一以上を蓄える者の元には黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるであろう
- 黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群れを膨大に増やす羊飼いのように賢明ならば、黄金は懸命に働く事だろう
- 黄金の扱いに秀でた者の助言に熱心に耳をかたむける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
- 自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する商いに投資をしてしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
- 非現実的な利益を出そうとしたり謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり己の未熟な経験を妄信したりする者からは黄金は逃げることになるだろう
本書より引用
ここでのポイントはお金を蓄積したら次はそれを働かせる必要があるということです。
投資ですね。
本書では外国株式のインデックスファンドを推奨しています。
理由として企業活動は利益を上げるために経営者や従業員が切磋琢磨しており、その結果として会社の株式が何倍にも伸びることにつながります。対して不動産やコモディティといった資産は需給バランスで変動するもので、それ自身が成長を目指しているものではありません。
とはいえ単独の会社に投資をすることはリスクが高いです。そのため株を分散して投資するインデックスを勧めているのです。
まとめ
本書を読んで、100年前に著者がなぜお金についての本を書こうと思ったか考えを巡らせました。著者自身が堅実な方法で蓄財をしたかは今となっては分かりません。
それでも、身の回りまたは自分自身でも経験して感じたことを寓話の形であらわすことで人々にわかりやすくお金について伝えたいと考えたのだと思います。
本質的な部分を突いていると思いますが、学校で学べる知識ではありません。
お金持ちとは「お金の増やし方を知っている者」という定義に示されているように、
お金持ちになるために手っ取り早い楽な方法はなく、日々の積み重ねでしかなれないのだと感じました。
お金の本質について学びたい人はマンガなので、短時間で読めますのでお勧めです!