債券投資

何に投資しているの?:ETF投資⑤

5つ目のETFはTIP:iShares TIPS Bond ETF、前回紹介したHYGと同じBlack Rock社のETFブランドiSharesとなります。同ブランドで各国のインデックスをほぼ網羅しており、2020年末においてもアメリカのETFの総資産額の1/3以上のトップシェアを占めています。商品詳細は次のページに記載されています(https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/239467/ishares-tips-bond-etf)。

設定日:2003年12月4日
資産総額:264億ドル(2021/04/13)
信託手数料:0.19%
分配金の決済日:毎月

Bondという事で米国国債、それも短期の国際に投資しているETFとなります。直近12か月間の利回りは1.19%、世界的に利回りが低い状況でも比較的高い利回りを維持しているのが米国債です。

具体的にTIPはどのような債券で構成されているかというと2021年4月13日時点で
98%以上が米国国債になります。
主な特徴としては次の2点があげられます。

特徴①:インフレに強い

その中で、短期国債で構成されたTIPはただの米国債ではなく、インフレを加味
した実質価格で決済されます。

例えば下記の条件で普通の国債Aとインフレ連動国債Bがあったとします。

・インフレ率:2%
・1年物名目債券Aの利回り:1%(普通の債券)
・1年物実質債券Bの利回り:1%(インフレ連動債券)

100円だった国債Aは1年後に101円になるのに対して、国債Bはインフレを加味
した103円で償還されます。国債Aはインフレの影響をまともに受けてしまいますが、インフレ連動国債は影響を受けないといえます。

特徴②:株式とのリスクヘッジになる

BloombergのサイトでS&P500と連動するETFのSPY(上段オレンジ色の線)と比較すると、TIPの方(下段青色の線)が景気の変動に左右されにくいことがわかります。

BloombergのHPより作成

資産ポートフォリオのリスク分散の方法として米国債は有効であるといえます。
長期投資においてはいかにリスクヘッジしながら資産を増やしていくかが大事だと学ぶことができています。

次回は米国債でもより長期の債券に投資をするETFについて紹介します。

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